桑名大使のケツァルテナンゴ県訪問

令和8年10月7日

令和6年度無償資金協力「通過移民及び帰還移民の子供及び若者のための保護及び人道支援計画(UNICEF連携)」視察

 10月7日、桑名大使はケツァルテナンゴ県を訪問し、現在、実施中の令和6年度無償資金協力「通過移民及び帰還移民の子供及び若者のための保護及び人道支援計画(UNICEF連携)」の視察を行いました。
 本事業は、UNICEFへ5.06憶円(360万米ドル相当)の資金協力を行い、2年間にわたり、非正規移民の主要通過ルートとなっている9つの自治体(グアテマラ県、ケツァルテナンゴ県、サン・マルコス県、ウエウエテナンゴ県、キチェ県、アルタ・ベラパス県、ペテン県、イサバル県、チキムラ県)を対象とした、脆弱な立場の児童・若年層への心理的社会支援の提供および帰還移民及び通過移民の受入れ体制強化・社会統合支援などが行われています。
 本視察には、当館桑名大使のほか、マルビン・ラバナレス・ガルシア社会福祉庁(SBS)長官、アレハンドラ・トロッセロUNICEFグアテマラ代表らが参加しました。
 
1 帰還移民家族および児童・青少年への心理ケア活動視察(於:サルカハ市サンタ・リタ地区職業訓練センター)
本事業の一環として、ローカルNGOのECAPが、SBS及び大統領夫人社会福祉事業庁(SOSEP)と連携し、帰還移民の家族並びに児童・青少年を対象とした心理社会的支援を実施しており、今回、その活動現場を視察しました。
視察に際しては、サン・マルコス県の参加者から日頃の支援活動の実演や、帰還後から現在に至るまでの経験や心境の変化についての話がありました。また、参加者からは、本活動を通じて故郷で生活を再建することへの希望を見いだし、就労にもつながったとの声が聞かれるなど、本支援が帰還移民とその家族の心理的な安定や生活再建を後押ししていることを確認することができました。
 

UNICEF職員による活動説明
 
参加者の体験談
 
桑名大使挨拶 帰還移民の子供たちとの交流(写真:UNICEF)

2 「権利フェア」視察(於:サルカハ市立体育館)
  本事業の一環として、UNICEFがサルカハ市と連携して実施する「権利フェア」を視察しました。同フェアは、子どもたちがゲームや体験型活動を通じて自身の権利について理解を深めるとともに、暴力被害の予防や地域における子どもの保護体制の強化を目的として、年2回ほど開催されています。開会式では、ウィリアム・カルデロン・サルカハ市長から歓迎の挨拶がありました。
会場には、性的暴力・搾取・人身取引対策庁(SVET)、国家訴訟代理局(PGN)、交通警察(PMT)、サルカハ市児童・青少年局及びローカルNGO等のブースが設けられ、非正規移民となるリスクや、暴力被害に遭った際の適切な通報・告発の重要性についての啓発活動をはじめ、交通安全教育や身分証明書の取得手続に関する情報提供など、子どもたちの権利保護に関する幅広い取り組みが行われ、参加した約800名の児童は、各ブースでの活動に熱心に取り組んでいました。

 
会場の様子
 
桑名大使挨拶
 
サルカハ市長との記念撮影 各ブース見学

 また、会場入り口では、本事業を通じて供与された移動式ユニット2台が展示されており、アクセスが困難な遠隔地のコミュニティを巡回し、住民に対して心理社会的支援や保護サービスを直接提供する取組について説明がありました。
 
本事業で供与された移動式ユニット

3 単独帰還移民児童一時保護施設「Casa Nuestra Raíces」改修完了式典(於:ケツァルテナンゴ市Casa Nuestra Raíces)
 本事業の一環として改修が行われた、ケツァルテナンゴ市の単独帰還移民児童一時保護施設「Casa Nuestra Raíces」を訪問し、改修完了式典に出席しました。
 同施設は、保護者等の同伴者を伴わずに帰還した児童・青少年を一時的に保護する施設であり、経年劣化による老朽化が深刻な課題となっていました。本事業を通じて、屋根の改修、バリアフリー化に向けたスロープ及びトイレの整備、プライバシーに配慮した面談室の設置を行ったほか、テレビ、ノートパソコン、レクリエーション用品等の備品を供与しました。これにより、帰還した児童・青少年がより安全かつ安心して過ごせる環境が整備されました。
 式典において、桑名大使は、本式典に出席できたことへの喜びを表明するとともに、日本政府がUNICEFをはじめとする国際機関と連携し、グアテマラにおける移民関連課題の解決に向けた支援に取り組んできた旨述べました。また、本事業を通じて改修された施設及び供与された備品が、児童・青少年の保護のために最大限活用されることへの期待を表明しました。
 
会場の様子
 
R2年度IOM連携無償で建設した施設で民族舞踊を習得したキチェ県ホヤバフ市の若者たちによる歓迎の演舞
 
桑名大使挨拶
 
テープカット(写真:UNICEF)
 
プレートの除幕(写真:UNICEF)
 
改修された待合室
 
改修された寝室
  
(了)