グアテマラ初の人工衛星ケツァル1の完成披露

令和元年11月6日
 11月5日,私立バジェ大学において,同大学が開発するグアテマラ初の超小型人工衛星ケツァル1が完成し披露されるとともに,近く宇宙航空研究開発機構(JAXA)へ引き渡されることが発表されました。

 同人工衛星は,2017年,宇宙航空研究開発機構(JAXA)および 国連宇宙部(UNOOSA)の連携協力による第2回Cube SATプロジェクトに選出されました。その後,JAXAの支援により開発が進められ,今後,国際宇宙ステーション(ISS)日本実験棟「きぼう」から宇宙へ放出される準備に入ります。
 
完成したケツァル1
 
   同記者会見には,古谷大使やモレノ・バジェ大学学長,アジェルディ・ケツァル1開発チーム長および開発チーム・メンバー,同大学幹部・関係者とともに,阿部JAXAヒューストン事務所長らが出席しました。また,残念ながら記者会見に出席することが叶わなかったピッポ国連宇宙部(UNOOSA)長およびセア・ケツァル1開発チーム長(米コロラド大学)からは,ビデオ・メッセージが寄せられました。  
 
モレノ・バジェ大学学長 古谷大使による祝辞あいさつ
 古谷大使は挨拶の中で「過去2年にわたりケツァル1の開発を見届けてきた中,無事に完成を迎えることができ喜ばしい。国際宇宙ステーション実験棟「きぼう」から放出されるケツァル1はグアテマラの国鳥ケツァルのように美しく宇宙に羽ばたき,多くの国民に希望を与えるだろう。また,ケツァル1に搭載されたカメラから収集される情報によりアティトラン湖の水質調査が実施され,それが環境問題に対する国民の関心喚起にもつながることを望む。」と祝意を述べました。  
 
多数のメディアや大学関係者が見守った ケツァル1の披露
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阿部JAXAヒューストン事務所長 ピッポ国連宇宙部長のビデオ・メッセージ
 ケツァル1は12月上旬にJAXA筑波宇宙センターに輸送された後,諸手続きを経た上で,来年米国フロリダ州から国際宇宙ステーションへ打ち上げられる予定です。

 バジェ大学の皆さま,ケツァル1の完成おめでとうございます。グアテマラ初の人工衛星プロジェクトを支援できることは,日本にとっても大きな喜びであり,引き続き同プロジェクトに積極的に取り組んでいきます。また,ケツァル1の打ち上げおよび放出が日・グアテマラの友好関係の新たな象徴となることを願っています。
 
 
ケツァル1開発チームとの記念撮影

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