コールド・チェーン整備のための緊急無償資金:太陽光発電冷蔵庫100台の供与式の実施

令和4年2月21日
 2月9日、コロナ感染症臨時病院が設置されている産業パークにおいて、コールド・チェーン整備のための緊急無償資金により調達された太陽光発電冷蔵庫100台の供与式を実施しました。供与式には、山元大使のほか、UNICEFグアテマラ事務所ローン・バス次長およびエドウィン・モントゥファル保健次官(プライマリーヘルスケア担当)が出席しました。


(左から)バスUNICEF次長、モントゥファル保健次官、山元大使

 今回引渡式にて供与した機材は、昨2021年4月に決定した、日本政府による新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中南米およびアフリカ諸国31カ国に対する緊急無償資金協力(約3,900万ドル(約42億円))により調達されました。グアテマラに対しては、約150万米ドルを供与し、UNICEFを通じて冷蔵庫やクーラーボックス等のワクチン運搬用資機材を行っています。

 昨年10月には、クーラーボックス2400個、保冷剤2000個等の供与式を実施しており、それに続き、今回、2回目の機材供与が実現しました。

  
供与済み冷蔵庫100台

 コロナウイルスワクチンは、その有効性を保つために温度管理が必要です。他方で、グアテマラの農村部や山岳地帯では、電力供給が安定しないため温度管理が難しく、ワクチンの品質管理が課題となっていましたが、今回供与した冷蔵庫は、太陽光による電源供給が可能なため、温度を一定に保ち、ワクチンを安全に保管することができます。これら冷蔵庫は、コロナ禍収束後も、一般ワクチンの保管に使用される予定です。
 
 この太陽光発電冷蔵庫100台は、今後、グアテマラ国内14県に位置する18箇所の保健所にて使用される予定です。
 【参考:配備先県】アルタ・ベラパス、バハ・ベラパス、エル・プログレッソ、エスクイントラ、ウエウエテナンゴ、イサバル、ペテン、ケツァルテナンゴ、キチェ、レタルレウ、サン・マルコス、サンタ・ロサ、トトニカパン、サカパ


山元大使挨拶

 これまで、日本政府は、JICAや汎米保健機構(PAHO)を通じ、X線検査機等の医療機材やマスク、手袋、ガウン等の個人消耗品等の供与や無償資金協力を行い、新型コロナウイルス感染拡大防止のために貢献してきました。
 現在、日本大使館は、更なる医療機材の供与に向け保健省と調整を行っているほか、UNICEFと共にグアテマラ各地へのワクチン供給のためのコールド・チェーンの強化に尽力しています。
 
 日本の支援がグアテマラの人々に役立ち、グアテマラにおける新型コロナウイルス感染拡大防止、そして当国の医療体制の強化に繋がることを願っています。